パネリスト & 司会

カルメン・
ウン

/マレーシア

カルメン・ウンは現在、マレーシアのトゥンク・アブドゥル・ラーマン大学(UTAR)クリエイティブ産業学部の助教授を務めている。20年近くにわたり、マレーシアの芸術・文化に関する記事をさまざまな出版物に寄稿している。’Ismail Hashim: Essays, Interviews and Archives’(2015年)、’Excavations, Interrogations, Krishen Jit and Contemporary Malaysian Theatre’(2018年)の2冊を共同編集者。カルメンは、マレーシアのメディアと文化、ゲームデザイン、クリティカルシンキングの分野で熱心な教育者として幅広く教えている。

コリー・
タン

/シンガポール

コリー・タンは、キングスカレッジ・ロンドンとシンガポール国立大学の共同博士課程に所属する演劇・パフォーマンス研究のプレジデンツ・グラデュエート・フェローである。実践者であると同時に研究者でもある彼女の研究は、ケア倫理、コラボレーション・パフォーマンスの実践、東南アジアの群島におけるパフォーマンス批評の新しい表現を結びつけるもので、ケア、親密さ、寛大さに重点を置きながら、共同者、アーキビスト、ファシリテーター、様々に役割を変化させる者として批評家の関わり方を取り上げている。東南アジアの芸術プラットフォームであるArtsEquatorの寄稿編集者兼専属批評家であり、The Guardian、The Stage、Exeunt Magazine、The Straits Timesなどに演劇やパフォーマンスに関する記事を定期的に執筆している。 www.corrie-tan.com

ヘリー・
ミナルティ

/インドネシア

ジョグジャカルタ在住。パフォーマンスを中心に学者/キュレーターとして活動しており、実践と理論を結びつける急進的な戦略を再考する。主な関心は、人間の身体と自然の複雑な理解にみられる様々な知識に対する言説的実践としての振付の歴史である。彼女はインドネシアや海外で様々なキュレーション・プロジェクトに携わっており、最近では漂流するアジアのコンテンポラリー パフォーマンス「Jejak-旅 Tabi」(2018-2021)がある。ヘリーは、ローハンプトン大学(英国)でダンス研究の博士号を取得し、独自の研究を進める一方で、インドネシアや海外でゲスト講師として招かれている。

高橋
宏幸

/日本

演劇評論家。桐朋学園芸術短期大学 演劇専攻 准教授。世田谷パブリックシアター「舞台芸術のクリティック」講師、座・高円寺劇場創造アカデミー講師。『テアトロ』、『図書新聞』で舞台評を連載。評論に「アゴラからアゴーンへ 平田オリザの位置」(『文藝別冊』)、「原爆演劇と原発演劇」(『述』)など。Asian Cultural Councilフェロー(2013年)、司馬遼太郎記念財団フェロー(第6回)。

ナビラ・
サイード

/シンガポール

シンガポール出身。劇作家、詩人、ArtsEquator編集者。The Straits Timesの芸術特派員と評論家を勤め、シンガポールの芸術文化部門でコミュニケーションの専門家として6年間活動。Esplanade.comとイギリスのWebサイトExeunt Magazineにもレビューや記事を提供。自身の演劇作品は、Teater EkamatraやThe Necessary stage、Bhumi Collectiveによって、シンガポールとロンドンで発表された。シアターコレクティブ、Lazy Nativeの共同創設者であり、シンガポールのマレー劇作家コレクティブ、Main Tulis Groupの創設者。自身の詩をMath Paper PressとEthos Booksから出版。ロンドン大学ゴールドスミス校で、パフォーマンス・ライティングの修士号を取得。

パナチャット・
ジュングワタナポーン

/タイ

パナチャット・ジュングワタナポーン博士は、学術分野と芸術分野でも活躍していることで知られている。学術的な関心は、政治的パフォーマンス、社会変革のための演劇、アジアの現代パフォーマンスなど。著書には、タイの現代演劇と批評に関する3冊の共著と2冊の著書のほか、多数の学術論文がある。シアター・アーティストとして、タイとアメリカで脚本、演出、制作を行っている。最新作は「For Fury and Passion」(2019年)、「The Voyage」(2017年)、「Once Upon a Time」(2020年)など。現在、タイのタマサート大学、美術・応用芸術学部で講師を務めている。

プリスティン・
エル・デ・レオン

/フィリピン

プリスティン・エル・デ・レオンは、アートライターであり、フィリピン大学の大学院で芸術理論と批評を学んでいる。Hinge Inquirer Publicationsの編集者として、ビジュアルアートの特集などを担当する。2016年にはPurita Kalaw-Ledesma Prize for Art Criticismを受賞し、その後はThe Philippine Starにビジュアルアートや演劇に関する特集やレビューを寄稿している。現在、アテネオ・デ・マニラ大学の美術学部で教鞭をとる。

内野

/日本

東京大学でアメリカ文学の修士号(1984)とパフォーマンス研究の博士号(2002)を取得。同大学大学院総合文化研究科教授(1992~2017)を経て、同大名誉教授(2019)。 現在、学習院女子大学国際文化学部日本学科教授(2017~)。著書には、『メロドラマの逆襲』(1996)、『メロドラマからパフォーマンスへ』(2001)、『Crubible Bodies』(2009)、『「J演劇」の場所』(2016年)等。また、TDR誌(ケンブリッジ大学出版)の編集協力委員。

毛利
嘉孝

/日本

1963年生。社会学者。専門は文化研究/メディア研究。東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科教授。京都大学経済学部、ロンドン大学ゴールドスミスカレッジMA (Media & Communications)、同Ph.D. (Sociology)。特に現代美術や音楽、メディアなど現代文化と都市空間の編成や社会運動をテーマに批評活動を行う。主著に『バンクシー』(光文社新書)『ストリートの思想』(NHK出版)、『文化=政治』(月曜社)、編著に『アフターミュージッキング』(東京藝術大学出版会)等。


英良

/日本

演劇研究者。1948年生まれ。専門はロシア芸術思想。ウォーカー・アート・センター・グローバル委員、国際演劇祭ラオコオン芸術監督、京都造形芸術大学舞台芸術研究センター副所長を歴任。『シアターアーツ』『舞台芸術』など数々の演劇雑誌の編集長も務めた。著書に『二十世紀劇場ー歴史としての芸術と世界』(朝日新聞社、1998)など。

柴田
隆子

/日本

博士(表象文化学)。国際演劇評論家協会(AICT)日本センター/シアターアーツ編集部代表。専門はドイツ語圏の舞台芸術理論。最近の関心はフェスティバル作品におけるジェンダー表象の受容。著書に『オスカー・シュレンマー――バウハウスの舞台芸術』(水声社)。

前田
愛実

/日本

劇評ライター/ドラマツルグ。ダンス企画おやつテーブル主宰(休止中)。英国ランカ スター大学演劇学部修士課程修了。早稲田大学演劇博物館助手、故・太田省吾氏および坂 手洋二氏の演出助手を経たのち、ライターとして現代演劇・コンテンポラリーダンスにつ いて、様々な媒体に寄稿。2012年アジア女性舞台芸術会議実行委員会立ち上げに参加。現 職は国際文化会館アートプログラム・コーディネーション・マネージャー。

桜井
圭介

/日本

音楽家、ダンス批評家。「吾妻橋ダンスクロッシング」オーガナイザー。三鷹SCOOL共同運営者。ソロアルバム『IS IT JAPAN?』『HINEMI』。著書に『西麻布ダンス教室』など。遊園地再生事業団(宮沢章夫 主宰)、地点(三浦基 主宰)、ミクニヤナイハラ・プロジェクト、わっしょいハウス(犬飼勝哉 主宰)など舞台音楽も多く手がける。

山﨑
健太

/日本

1983年生まれ。批評家、ドラマトゥルク。演劇批評誌『紙背』編集長。WEBマガジンartscapeでショートレビューを連載。他に「現代日本演劇のSF的諸相」(『S-Fマガジン』(早川書房)、2014年2月〜2017年2月)など。2019年からは演出家・俳優の橋本清とともにy/nとして舞台作品を発表。主な作品に『カミングアウトレッスン』(2020)、『セックス/ワーク/アート』(2021)。